相場を動かすメインドライバー(主要因)1
米企業の株価は今後下落基調を辿ると言われています。その根拠となっているのは、米国経済の悪化懸念ではなく、
1)米企業の株価は企業収益予想に比べて割高圏にあること、と、
2)利上げが近づいている、という2点です。
割高、割安を判断する際に広く用いられている指標の一つとして、PER(株価収益率)が挙げられます。
これは、株価/予想収益で表され、S&Pで見ると、現在17倍台で推移しています。
長期平均は約16倍なので、今の株価は予想収益に対して高い水準まで買われているということになります。
ここまで買われて来た背景の一つに、金融政策が緩和方向にあったことが挙げられます。
量的緩和を続け、お金がジャブジャブの状態になっているため、それが株式市場に流れ込んでいました。これを、金融相場と言います。
一方、現在市場参加者の約半分は、FRB※は9月にも利上げに踏み切ると予想しており、そうなると市場からお金が吸収されますから、
金融相場に終止符が打たれ、株価は純粋に企業の業績や需給を反映して動く、業績相場に向かうことが予測されています。