大半の銀行員が手がける“副業”について教えます
おはようございます。
資産運用学教授の長岐(ながき)です。
私は、銀行員だった経験に基づき、お金に関する基本的なことを分かりやすく、お伝えしていきます。
銀行員はほとんどが「大家さん」である
「え?銀行員が大家さん?」
と驚かれるかもしれません。ですが、実際、銀行員の大半が大家さんなんです。
これは、銀行員に転勤・異動が多いことによるものです。せっかく購入した家を急な辞令によって離れなければならないということは、銀行員にとっては日常茶飯事といっても過言ではありません。
持ち家を売却するという場合もありますが、たいていの場合、転勤の辞令から実際の赴任までの期間は1週間から2週間。引越しの準備や挨拶まわりだけであっという間に時間は過ぎていきます。とても家のことまで考える余裕はありません。自分たちが出ていって空いてしまった家は、誰かに貸すことになります。そして、気がつけばいつの間にやら「大家さん」!というわけです。
このことがきっかけになって不動産投資に目覚める人もいます。次々と大家さん物件を増やしていくという人が、実際とても多いのです。
不動産と金融資産の違いとは?
そもそも不動産投資とはどのような投資なのでしょうか。
不動産には、他の資産とは異なる性格があります。他の資産というのは、たとえば現金、株、債券などのことです。これらの金融資産と不動産の違いはどこにあるのでしょうか。
現金や株も、紙幣や株券として一応目に見える形にはなっていますが、それはあくまでもその価値を表す記号に過ぎません。すなわち、金融資産は実態のないバーチャルのものだと言えます。
一方、不動産は現実に存在します。まずこれが大きな違いになります。
次に、リスクとリターンの観点からみた金融資産との比較を考えてみましょう。
不動産は、表面利回り(年間の家賃収入合計額を物件価格で割った値)で、10%以上あればかなりいい方です。大きなリターンは望めません。一方、株は相場や銘柄にもよりますが、2倍になることも珍しいことではありません。時には10倍になることもあります。
リスクの面を考えても、不動産は株よりは低いものの、決してないというわけではありません。そうすると、リターンがそれほど高くない割にはリスクもあるということになり、投資対象としてのうま味が少ないように思われるかもしれませんが、そうではありません。
不動産は、リターンとリスク両面において他の資産にはない特徴があるために、むしろ面白い投資対象になります。
不動産投資の5つのメリット
不動産投資のメリットとしては、以下の5つが挙げられます。
① 毎月現金収入が得られる
不動産は売却によるキャピタルゲインを狙いつつ、保有している間ずっとインカムゲインを得ることができます。しかもそのインカムゲインは家賃として、毎月現金で入ってきます。
毎月の現金収入があるということは、給料がその分増えたのと同じ感覚です。これは非常に心強いことです。
これからの経済的に不安定な世の中においては、サラリーマンでも給与所得以外のお金の流れをつくっておくことがとても重要です。
② キャッシュフローが安定している
不動産からの賃料収入というキャッシュフローは、永続して安定しているのが特徴です。住宅はすべての人にとって生活必需品であるため、需要は絶対に無くなりません。不動産は耐久消費財でもあるので、すぐに消えてなくなるものでもなければ、流行によって大きく変化することもありません。
③ 自分で物件をコントロールできる
不動産は他の金融資産と異なり、現実に存在するモノなので、実際に管理する必要があります。これは一見手間のようにも感じますが、オーナー自身が自由に管理を行えるというのは他の資産にはない特徴で、メリットでもあると考えていいでしょう。例えば、株と比較してみると、株はたとえ保有していても、大株主でもない限りは会社の経営に関与することはできません。ところが不動産なら、自分で管理できるので、リスクのコントロールを自身で行うことが可能です。
さらに積極的な関与によって、不動産の価値自体を上げることも可能です。
④ レバレッジをかけることができる
不動産投資が投資対象として優れている点は、このレバレッジをかけられるということです。
レバレッジというのは、「てこの力」を意味し、少ない力(=資本)で大きな力(=物件)を生み出す原理のことを表しています。
株は基本的には借り入れをして購入することはできませんが、不動産ではそれが可能です。また、レバレッジをかけることで成長スピードが速まるため、どんどん資産を増やすこともできます。
ただ、当然のことながら、レバレッジをかければかけるほどリスクは高まります。リスクを適正にコントロールすることが必要になります。
⑤ 自由になる時間が増える
個人的には、これが不動産投資を行う最大のメリットだと感じています。
不動産投資に関わる全ての作業は、他人にまかせることができます。投資判断などの重要な決断以外の作業については、外注ができるということです。
もともと不動産オーナーの作業はそれほど多くはないのですが、その作業のほとんどをアウトソーシングすることによって自分自身には自由になる時間が増えます。
かつ、不動産は決して休むことなく賃料収入を生み出してくれます。
どうでしょう?不動産投資のメリットについてしっかり理解していただけたでしょうか。ただ、もちろんメリットの裏にはデメリットがあります。それについては次回に説明したいと思います。
*この記事以外にもコラムをアップしています。その他コラムはインベスターズギルドのコラムサイトでご覧ください。http://investorsguild.jp/column/banker-sideline/
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