なぜお金を貯めるために“3つの銀行口座”が必要なのか?

おはようございます。
資産運用学教授の長岐(ながき)です。
私は、銀行員だった経験に基づき、お金に関する基本的なことを分かりやすく、お伝えしていきます。

016

お金を貯めるために必要な絶対条件

当たり前のことですが、お金が貯まるために必要なのは「入ってくるお金」と「出ていくお金」の関係を

 

「入ってくるお金=収入」 > 「出ていくお金=支出」

 

に保つことです。

よく言われる例えですが、穴のあいたバケツに水を貯めるというイメージで考えると理解しやすくなるでしょう。

穴が支出、蛇口から入れる水が収入です。

どんなに蛇口から水をどんどん注いでも、大きな穴が開いていてはバケツに水を貯めることはできません。

その量を適当に「どんぶり勘定」で判断しているようでは、いつまでたってもお金を貯めることは不可能です。

 

では、お金を実際にコツコツと確実に貯めている人はどのような工夫をしているのでしょうか。

それは、「しくみ」をつくることです。

いったん「しくみ」を作ってしまえば、あとはほうっておいても自動的にいつの間にかお金が貯まっていく・・・そんな「しくみ」を銀行員はつくり上げています。

 

さて、それはいったいどのようなものでしょうか。基本は以下のような考え方です。

 

① お金が入ったら、何よりも先に、一定額を別の銀行口座に移す

② その口座のお金は絶対に使わない、と決める

③ ある程度のまとまった金額になったら、それを元手に別の収入を得る

 

ここで大切なのは、もちろん最初のステップ、「何よりも先に、一定額を別の銀行口座に移す」ということです。

これについてさらに詳しく解説します。

銀行員が持つ“3つの銀行口座”とは

あなたはいくつの銀行口座を持っているでしょう?

周りの方に聞いてみると、ほとんどの方が複数の口座を持たれているようです。

このタイトルの「3つ」という数字を見て、「わたしも同じだ!」と思った方も多いかもしれませんね。

 

ただ、なぜ複数の銀行口座を持っているのか、それぞれをどんなふうに使い分けているのか?と聞いてみると、明確な答えが返ってこないケースがほとんどです。

どの口座にいくらくらいの残高があるかを答えられない人が多いことにも驚きました。

 

銀行員は、必要のない口座をむやみに作ったりはしません。

目的別に3つだけ口座を作っています。その3つの目的とは、次のようなものです。

 

① 給与振込口座(収入のある口座)

② 支払い口座

③ 貯蓄用口座

 

ここでのポイントは、給与振込口座と支払い口座をきっちりと分けておくことです。

 

ほとんどの銀行員は、この給与振込口座と支払い口座については、銀行まで別にしています。

それは、一緒にしておくと、お金の出入りのすべてを勤務先の銀行に把握されてしまうからです。

銀行員でない方は、銀行まで分ける必要はありませんが、口座は必ず分けてつくるようにしましょう。

貯蓄用口座はひんぱんに出し入れをする口座ではないのでどこで作ってもOKですが、振り込みで入金することを考えると手数料がかからない、あるいは安く済ませられるような工夫も大切だと思います。

 

この3つの銀行口座で「お金の貯まるしくみ」を作っていきます。

自動的にお金が貯まるしくみを作るために最も大切なこと

自動的にお金が貯まるしくみを作る際に最も大切なことは「お金の流れ」を作る、そしてその流れを妨げないようにするということです。

 

具体的にやるべきことは、

 

給与振込口座に毎月の給料が入ってきたら「その日のうちに」「一定の金額を」貯蓄用口座に移す

 

ということです。

これは、できれば自動的にそうなるように設定しておくといいでしょう。

会社に給与天引きの財形貯蓄や社内預金制度がある場合は、それを活用するのもオススメです。

そのような貯蓄は普通預金よりも金利が高い場合も多いので、よりお得です。

 

絶対に守らなければならないのは「その日のうちに」、つまり、収入があったらすぐに「一定の金額を」つまり、状況に左右されることなくあらかじめ決めた金額を貯蓄していくということです。

「今月は少ないけど、その分来月を増やせばいい」というような考えは捨ててください。

それは、「今日食べても、その分明日減らせばいいから・・・」と言ってダイエットに失敗する人と同じで、貯蓄にも失敗してしまうことは明らかです。

 

貯蓄にまわす「一定の金額」は、収入の10%を最低ラインの目安としてください。

手取りの収入が30万円の人なら、3万円を貯蓄にまわします。

最初は張り切っているので、「もっとたくさん貯蓄したい!」と考えてしまうかもしれませんが、ムリな金額を設定するとどこかにしわ寄せが来て、結果として失敗してしまうことが多いものです。

 

最初は10%から始めてみましょう。

長く続けるには「これでいいのかな?」と思うくらいの無理のない金額を設定することが大切です。

 

 

*この記事以外にもコラムをアップしています。その他コラムはインベスターズギルドのコラムサイトでご覧ください。http://investorsguild.jp/column/three-accounts/

 

————————————–
※この記事が参考になったという場合には
シェアしていただけると大変嬉しいです!

  • 銀行員だけが知っているお金を増やす仕組み
  • お金の考え方を学ぶ
  • お金を貯める準備をする
  • お金の貯まる流れをつくる
  • お金をふやす仕組みをつくる