なぜ銀行員は通帳を肌身離さず持つのか
おはようございます。
資産運用学教授の長岐(ながき)です。
私は、銀行員だった経験に基づき、お金に関する基本的なことを分かりやすく、お伝えしていきます。
「通帳大好き!」な銀行員
銀行員は毎日通帳記入をする、と言うと、「いくらなんでも毎日は大げさでしょう?!」と驚かれる方も多いのですが、これが実はお金をコントロールするために非常に大事なポイントなのです。
銀行員は職場が銀行ですから、他の職業の方に比べて気軽に通帳記入ができるということもありますが、毎朝出社するといちばんに通帳記入を行い、それを眺めるのが大好きという人がとても多いのです。
毎日、その日に使う予定額をATMでおろし、余った場合は翌日に口座に戻すなんていうこまめな入出金を繰り返している人もたくさんいます。
この、こまめな入出金というのはお金の管理をする上では、とても大切なことです。
通帳を眺めれば、自分のお金の使い方が一目瞭然!そんなふうに一種のお小遣い帳(家計簿)として通帳を利用することができます。
たいていの銀行員は、いつでも記帳出来るように、通帳をかばんの中に入れて持ち歩いています。
一般の方が普段は家の引き出しの中にしまっているのとは対照的なことですね。
銀行員にとって、通帳は「肌身離さず持っていたいモノ」のひとつなのです。
貯金はダイエットに通ず!?
お金を貯めたり増やしたりしていくために非常に重要なことは、「記録を残す」ということです。
この記録はなるべく頻度が高い方がよいので、毎日つけることがオススメです。
レコーディングダイエットというダイエット法はご存知でしょうか。
数年前に大ブームとなったので、聞いたことがある方も多いと思います。
『いつまでもデブと思うなよ』という本の著者・岡田斗司夫氏は、このダイエット法でなんと50キロの減量に成功しています。
レコーディングダイエットとは、まさに毎日の体重を記録するというダイエット法です。
毎日記録するだけで、みるみる体重が減っていくという誰にでもすぐに始められる画期的なダイエット法なのです。
このことは、記録をつけることの大切さを見事に表しています。
何か数字的な目標達成を目指す時には「記録をつける」ことが欠かせません。
例えば、マラソンランナーは走った距離や心拍数を記録して、それをより速く走るための戦略に生かしています。
数字によって人は励まされたり、反省したりして、目標にたどりつくためのよりよい方法を発見することができるのです。
お金を貯める場合も同じです。
少しでも増えればとても嬉しく感じます。
500グラムでも体重が減った人が「もっともっと痩せたい!がんばろう!」と思い、食べたかったおやつを我慢したり食事の量を制限したりするようになるのと同じで、お金の場合も、「もっともっと増やしたい!」と願うようになれば、自然と行動が変わっていきます。
どんな場合も、本気の願いがあれば、行動を変えていくことができるのです。
通帳記入するだけで残高が増える!
毎日のお金の入出金を記録するようになると、いろいろなことが読みとれるようになります。
「いつも金曜日はたくさんお金を使っているな」
「給料後の飲み会は、一回の支払額が多い」
「12月は他の月に比べて、2倍以上のお金を使ってしまっている」
「給料日前になると、毎月、残高が厳しいな・・・」
などと自分のお金の使い方に関するパターンが見えてくるのです。
どんな問題も、解決に導くためには「何が問題なのか?」を知る必要があります。漠然と「お金が貯まらないな」と感じているだけでは、いつまでたってもその問題を改善することはできません。
でも、通帳を眺めることで何らかの問題点に気づくことができれば、それを解決するための方法を考えることができます。
金曜になるとお金をつい使ってしまうということに気づいたなら、金曜日の朝にお財布に入れる金額を少なめにしてみるという手もありますし、ついふらふらと立ち寄ってしまうコンビニに「今日は、寄らない!」と決めるという方法もあります。
給料後の飲み会が普段より豪華になるというのは、ありがちなことですね。
それはそれで楽しめているならいいのですが、「もったいないな」と思うのなら、改善していきましょう。
お金をかけなくても楽しく飲める場所は、きっとたくさんあります。
予算を決めてお店を探すということを友人と一緒に楽しんだり、会社の飲み会の場合なら、自ら幹事を引き受けてなるべく低予算のお店を探したり、受け身だったお金の使い方を自分でコントロールしていくのはやってみると、とても気持ちのいいものです。
こんなふうに、具体的な問題点が分かると、解決方法を思いつくことができるのです。
~通帳記入を毎日するだけで、考え方が変わり、行動が変わる~
いつのまにか、目に見えて残高が増えていく・・・そんなステキな連鎖をあなたも始めてみませんか。
*この記事以外にもコラムをアップしています。その他コラムはインベスターズギルドのコラムサイトでご覧ください。http://investorsguild.jp/column/banker-passbook/
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