中国で何が起こっているのか? その影響は?5
そこで、基準値を実勢値により近づけるため、『前日のマーケットの終値を参考に、外貨需給や主要通貨の為替レート等を総合的に判断した上で基準レートを決定する』ことにしました。
なので、今回の基準値引き下げは、あくまでも基準値の「引き下げ」であって、通貨の「切り下げ」ではないのです。
つまりは、より変動相場制に近い通貨政策になったということです。
変動相場制に近い形にしたい理由は、IMFのSDR(特別引き出し権)の構成通貨に組み入れて貰いたいため。SDRに入れて貰うためには、「柔軟な通貨政策」が求められているのです。
この説明も長くなるので、こちらはまたの機会に。
SDR狙いかもしれませんが、柔軟な通貨政策は、経済の自由化、規制緩和という長期の政策にも沿うもので、長い目で見たら、中国経済にプラスになるものです。