年金が貰えなくなる時代の対処法 ー自分のリスク許容度に見合った投資をするー3
例えば、運用環境が悪化して金利(運用利回り)が低下した場合。以下の図は10年後に1000万円の退職金の支払いを必要としている基金の例です(退職金Q&Aより)。
これから10年間、年利5.5%で運用できるとすると、現在の拠出額(毎月加入者から受け取る掛金)は、6万円ちょっと。それが、年利が1.0%になると、将来受け取る利息が減るので、現在8万円強拠出して貰わなければなりません。このように利回りが低くなると毎月必要な拠出金額は増えるのです。
かつては、6%、7%という年利で運用できていたので、基金も潤っていましたが、現在はご存知のように超低金利なので、毎月必要な出額を増額しなければ、将来支払う予定の退職金額を支払えなくなってしまいます。この状態を、積み立て不足と呼んでいます。
国からの代行部分があると不足分は更に膨らみます。厚労省は2002年度に「代行」はやめてもいいよ、と決めました。これを「代行返上」と呼んでいます。