足元の金融市場のリスクとは?4
利下げをずっとしてきて、ゼロ%になってしまったら、ゼロから下には金利を下げることは、基本できないので(今ネガティブ金利になっている国も実はあるのですが)、中央銀行は、別の方法でお金を市場に投入します。
どうするかというと、基本的には、政府が発行した債券、国債を、中央銀行が買います。
これによって、中央銀行から市場にお金が出て行くことになるので、利下げを同じ効果を得ることができます。
米国でゼロ金利政策を採用したのは、リーマンショックから3か月ほど経過した2008年の12月。
もう7年も経ってしまったんですね。
実質米国の中央銀行の役割を果たしている米連邦準備制度理事会(FRB)は、これを早く正常な状態、つまり、金利を操作してお金の量を調節する状態、に戻したいわけです。
なぜなら、ゼロ金利政策が長期に及ぶと、いわゆる「金余り」状態なわけですから、バブルを生み出す可能性を高めてしまうからです。