銀行員だけが知っている「お金の増やし方」(初級編)
おはようございます。
資産運用学教授の長岐(ながき)です。
私は、銀行員だった経験に基づき、お金に関する基本的なことを分かりやすく、お伝えしていきます。
銀行員は、お金が大好きで、リスクが嫌いで、お金の増やし方にかけてはプロ中のプロです。
銀行員がプライベートでどんなお金の増やし方をしているのか?あなたは知りたいと思いませんか。
この記事では、元メガバンク銀行員の私や元同僚たちが実際におこなっているお金の増やし方を解説します。
第1章 銀行員のお金の増やし方〜準備編
お金を増やしたいならポイントカードはすべて捨てるべし
お金を増やしたいならクレジットカードは1枚しかいらない
お金を増やしたいなら「3つの財布」を使い分けるべし
お金を増やしたいなら毎日通帳記入するべし
第2章 銀行員のお金の増やし方〜お金を貯める編
3つの銀行口座で「自動的にお金を増やす流れ」をつくる
銀行員が自分で入る保険は3つだけ
第3章 銀行員のお金の増やし方〜お金を増やす編
定期預金ではお金は増やせない
個人投資家が株式投資でお金を増やすのは至難の業
投資信託はお金を増やす商品ではない?!
銀行員流のお金を増やす分散投資術とは
さいごに
第1章 銀行員のお金の増やし方〜準備編
◆お金を増やしたいならポイントカードはすべて捨てるべし◆
あなたの財布は、いろんなお店のポイントカードでパンパンになっていませんか?
銀行員は、ポイントカードを持ちません。
ポイントカードで得するのはお客さんではなく、発行しているお店だということを知っているからです。
ポイントカードを発行すると、お店には次のようなメリットがあります。
ひとつは「当店で買いものするとポイントが貯まってお得ですよ」と言ってお客様を囲いこめること。
そして、お客さまの住所やメールアドレスなどの個人情報を得ることができ、ダイレクトメールを送ったりできることです。
もちろんお客の側にも、ポイントが貯まれば、割引きなどの特典を受けられたり、ポイント会員だけのサービスを受けられるなどのメリットがあります。
これだけを考えると確かにお得です。
しかし、ポイントが付くからといって必要ないものまで買ってしまったり、わざわざ時間をかけて遠いお店に出かける・・・そんな経験をしたことはありませんか?
このようにポイントカードに振りまわされてしまうと、「お金を増やす」ためにベストな行動を選択できなくなる場合があります。
そのリスクを知っているので、銀行員はポイントカードを持たないのです。
あなたも、今持っているポイントカードを「全部捨てる」前提で整理をしてみましょう。
<銀行員のお金の増やし方〜ポイントカードを整理しよう>
・「生活の中で、必要なものを購入する際にくり返し使うお店のポイントカード」を残し、それ以外のポイントカードはすべて捨てる
・今後、お店のレジでポイントカードを勧められても、新たに作らない
◆お金を増やしたいならクレジットカードは1枚しかいらない◆
あなたは銀行で、クレジットカードへの入会を勧められたことはありませんか。
お客様がクレジットカードを作ると、銀行はクレジットカード会社から「紹介料」がもらえます。
だからお勧めするのです。
けして、あなたのためを想ってのことではありません。
じつは銀行員は、自分自身ではクレジットカードをつくりたがりません。
クレジットカードには「3つの罠」があることを知っているからです。
~クレジットカードの3つの罠~
1.「自分がいくら使ったのかわからなくなる」罠
クレジットカードで買い物をしたら、翌月の請求額が思っていた以上に大きくてびっくりした経験はありませんか?
カードで支払いをしても財布のお金は減りません。
それでついつい買いすぎてしまったり、いくら買い物をしたかわからなくなってしまいがちです。
2.「自分の行動や嗜好が盗み取られてしまう」罠
カードを使うたびに、あなたの消費行動のデータはカード会社に蓄積されます。
いつ、どこで、何をいくら買ったのか?
あなたはどんな商品を好むのか?を知ったカード会社は、その情報をもとにして、あなたにダイレクトメールを送ることができます。
よく外食をする人には、新規オープンのレストランのお知らせを。
ワインを買った人には、ボジョレー・ヌーヴォーの予約のご案内を。
というぐあいに、魅力的なイレクトメールをじゃんじゃん送ることができるのです。
あなたの嗜好に合わせたダイレクトメールですから、それを見るとつい欲しくなり、衝動買いしやすくなります。
これをくり返していると、なかなかお金は増えていきません。
3.「とりあえずキャッシング」の罠
クレジットカードによるキャッシングは、最近では銀行のATMやコンビニエンスストアでも行えます。
いつでも手軽にお金が借りられますが、その金利はいわゆる「サラ金」と同じくらいの高金利なのです。
いちど高金利なキャッシングで借りてしまうと、毎月きちんと返済しているのに、金利分が減るだけで元本の返済が進まず、永遠にお金を返し続けてしまう人も少なくありません。
~お金を増やしたいならクレジットカードは1枚だけにしよう~
クレジットカードは、使い方次第ではとても便利なものです。が、何種類も持つ必要はありません。
あなたも次の手順にそってクレジットカードを整理してみてください。
<銀行員のお金の増やし方〜クレジットカードを整理しよう>
よく使う1枚だけを残して、ほかのカードは解約しましょう。
1枚に集約させると、ポイントを集中させたり、使った金額の管理を1枚の明細書でできるメリットがあります。
お店やデパートごとの割引などもあり、それぞれにカードを使わないともったいないと思う人もいるかもしれません。
しかし、カードを複数枚持つリスクは、それ以上に大きいものなのです。
◆お金を増やしたいなら3つの財布を使い分けるべし◆
銀行員がやっている「お金を増やすための財布の使い方」があります。
それは「3つの財布」を使い分けることです。
~銀行員流・お金を増やす3つの財布の使い方~
3つの財布の使い分けかたの手順は、次のようになります。
<銀行員流・お金を増やす3つの財布の使い方>
「お札を入れる財布」「小銭を入れる財布」「領収書を入れる財布」にわけてお金を管理します。
1.お札用と小銭用の財布を、それぞれ1つずつ用意する。
2.領収書を入れる財布を用意する。この財布にはレシートや領収書を保管しますので、財布ではなく小さなクリアファイルでも良い。
3.これら「3つの財布」を常にかばんに入れて持ち歩く。
4.買い物をした時にはかならず
「今お札を何枚使ったか(残りは何枚か)?」「小銭をいくら使ったか(残りはいくらあるか)?」を確認する。同時に必ずレシートをもらい「領収書を入れる財布」にしまう。
5.レシートは、その日のうちに内容を確認して手帳などに使った金額を記録する。記録が済んだレシートは処分する。
この3つの財布を使いわけをおこなうと、毎朝、
「いくら入っているか正確にわかっているお札入れ」と
「いくら入っているか正確にわかっている小銭入れ」と
「空っぽの領収書入れ」を持ってスタートすることになります。
~お金の使い方は3つしかない~
財布から出ていくお金の種類は、「消費」と「浪費」、そして「投資」の3つに分かれます。
消費:生きていくために必要なものにお金を使うこと
例)食費、衣類、住宅費など
浪費:いわゆる“ムダづかい”のこと。
例)タバコ、お酒、ブランド品など
(ただし、「ビジネス上の人間関係を円滑にするためにお酒を飲みにいく」などのように目的を持ってお金を使う場合は、同じ品物でも「投資」になります)
投資:お金を支払うことにより、それ以上のリターンが期待できるお金の使いかたのこと。
例)株式投資、不動産投資、英会話を習う(自分に対する投資)など
お金を増やすためには、「浪費」をできるだけ減らして、その分を「投資」にまわしていくことがとても重要です。
自分がどんなお金の使い方をしているか、その「くせ」を知れば、コントロールもできるようになります。
それを助けてくれるのが「3つの財布」なのです。
◆お金を増やしたいなら毎日通帳記入すべし◆
銀行員は毎日通帳記入をします。
「いくらなんでも毎日は大げさな」と驚くかもしれませんが、これもお金の使い方をコントロールするために大事なことです。
たいていの銀行員は、いつでも記帳出来るように、通帳をかばんの中に入れて持ち歩いています。
銀行員には、毎日、その日に使うお金をATMでおろし、余った場合は翌日に口座に戻す、というこまめな入出金を繰り返している人がたくさんいます。こうすることで通帳が家計簿がわりになるのです。
~貯金はダイエットに通じる~
お金を増やすためには「記録を残す」ことがとても重要です。この記録はなるべく頻度が高い方がよいです。
あなたは「レコーディングダイエット」というダイエット法を知っているでしょうか。毎日の体重を記録するだけで体重が減っていくというダイエット法で、数年前に大ブームとなりました。
これと同じように、何か数字的な目標達成を目指す時には「記録をつける」ことがとても効果的なのです。数字によって人は励まされたり、反省したりします。そして、目標にたどりつくためのよりよい方法を発見することができるのです。
~通帳記入するだけでお金が増える~
毎日のお金の入出金を記録するようになると、いろいろなことがわかります。
「いつも金曜日はたくさんお金を使っているな」
「給料後の飲み会は、一回の支払額が多い」
「給料日前になると、毎月、残高が厳しいな・・・」
などのように、自分のお金の使い方のパターンが見えてきます。
どんな問題も、解決するためには「何が原因なのか?」を知る必要があります。
通帳を眺めているとその原因が浮かび上がってきますので、解決方法を見つけやすくなるのです。
<銀行員のお金の増やし方〜毎日通帳記入して、お金の使い方のパターンを知ろう>
例)「いつも金曜日はたくさんお金を使っている」
→解決策:金曜日の朝に、財布に入れる金額を減らす、「金曜日はコンビニに寄らない」と決めるなど
第2章 銀行員のお金の増やし方〜お金を貯める編
◆3つの銀行口座で「自動的にお金を増やす流れ」をつくる◆
お金の増やし方を知っている銀行員は、“ほったらかしでも自動的にお金を増やす3つの銀行口座“をつくっています。
~銀行員流お金の増やし方〜“3つの銀行口座”とは~
その3つの銀行口座とは、「給与振込み口座」「支出用の口座」「貯蓄用の口座」です。
あなたも次の手順にそって、自動的にお金を増やす仕組みを作りましょう。
<お金を増やす「3つの銀行口座」のつくりかた>
- 3つの銀行口座をつくる
「会社からの給与が振り込まれる口座」「家賃などの固定費を支出する口座」「貯蓄用の口座」の3つの銀行口座を作ります。
貯蓄用の口座は、給与振込み口座からお金を入金する口座です。入金手数料が安く済ませられる銀行を選びましょう。
- 毎月の給料が入ったら「その日のうちに」「一定の金額を」貯蓄用口座に移す
<ポイント1>絶対に守らないといけないのは「その日のうちに」「一定の金額を」ということです。
「今月は少ないけど、その分来月を増やせばいい」という考えは捨てましょう。
それは「今日食べすぎても、そのぶん明日減らせばいいから」と言ってダイエットに失敗する人と同じです。
<ポイント2>貯蓄にまわす「一定の金額」のめやすは収入の10%です。
手取りの収入が20万円の人なら、2万円を貯蓄にまわします。
「これだけは、毎月絶対に貯蓄する」金額ですから、状況や感情に左右されない金額であることが大切です。
<ポイント3>
この移し替えはできるだけ自動的にできると良いです。
勤め先の会社に「財形貯蓄」や「社内預金制度」があれば活用しましょう。
会社にそのような制度がなければ、銀行で設定することもできます。
- 支出用口座に「固定費」を払うためのお金を移す
給与の10%を貯蓄すると、給与振込み口座には、その90%が残ります。
手取り20万円の方なら18万円ですね。
ここから次に、支出用口座に「固定費」にかかるお金を移します。
固定費とは家賃や駐車場代、水道光熱費など、毎月ほぼ決まった金額が必ず発生する支出のことです。
<ポイント1>固定費は収入の40%を上限とし、これに収まるように家賃や光熱費のバランスを考えましょう。
20万円の手取りの人なら、40%は8万円です。
光熱費が1万円とすると、家賃は7万円以内に抑えます。
- 残りのお金でやりくりを楽しむ
ここまでで、20万円の収入が「貯蓄用口座」に2万円、「固定費支出用口座」に8万円流れていきました。
給与振込口座に残っているのは10万円です。
これを食費や衣服などの生活費や、趣味、遊び、自己投資などに使います。
「節約」も大切ですが、切り詰めすぎるとストレスがたまりますから、時には楽しいことに使うのも良いでしょう。
また本やセミナーなどの自己投資には、優先してお金を使いたいものです。
※この10万円のうち、20%に当たる2万円位は「非常用」として取っておくことをオススメします。
急病で医療費がかかるなど、予定外の出費が発生したときに慌てずにすみます。
◆銀行員が自分で入る保険は3つだけ◆
あなたは、生命保険や医療保険などに毎月いくら払っていますか?
ほとんどの銀行員は、国民共済や月々の支払いが安価な掛け捨ての保険にしか入っていません。
なぜなら、銀行員は、同じ金融業界にいるため「生命保険会社の勧める商品は、自分たちが儲けるためのもの」と知っているからです。
銀行員がクレジットカードへの入会を勧めるのと同じですね。
~銀行員が勧める3つの保険とは~
銀行員が「これだけに入っていれば大丈夫」と考える保険は、次の3つです。
この3つに入っておけば、高額な生命保険や医療保険に入る必要性は低いと考えています。
<銀行員が選ぶ3つの保険>
■団体信用保険
住宅ローンの返済中に死亡・高度障害になった場合に、支払いが免除される保険。
家を購入する際に入っておけば、万が一の場合にも、家だけは家族に残せます。
■遺族基礎年金
国民年金に加入中の世帯主が死亡した場合に、遺族に給付される公的な遺族年金制度です。保険料の未納がないことが条件となります。
■公的な健康保険
会社や自治体が発行する健康保険には、高額療養費制度があります。
高額療養費制度とは、どんなに高額な治療を受けても、加入者が支払う医療費には上限がもうけられている制度です。
一般的な所得層なら、月に約9万円ぐらいまでとなります。
保険料は、たとえ毎月の支払い額は大したことがなくても、何年間にも渡り支払い続けていくと総額では非常に大きな買い物になります。
時には「マイホーム購入」に匹敵する金額になることもあるのです。
「必要性の低い保険に入らないこと」「ムダな保険料を払わないこと」は、お金の増やし方を考えるうえでとても重要なポイントと言えます。
第3章 銀行員のお金の増やし方〜お金を増やす編
◆定期預金ではお金は増やせない◆
銀行員がお客様に対して話す「建前」と、銀行員の「ホンネ」には大きなギャップがあります。
その最たるものが、定期預金に関するものです。
・銀行員の建前
「ボーナスはぜひ定期預金に!普通預金に比べてずっとお得な定期預金が、一番確実なお金の増やし方ですよ」
・銀行員のホンネ
「定期預金には、俺は絶対にお金を預けない」
定期預金をお客様に熱心に勧めるのは、あくまでも「建前」なのです。
~なぜ定期預金は避けるべきなのか~
定期預金は、元本が保証されているため預けたお金が目減りすることはありません。
ですが、現在の平均的な定期預金金利をあなたはご存知でしょうか?
1年以上預けても、ネットバンクで0.3%、メガバンクで0.03%という数字です。
金利の「72の法則」という計算方法を使ってこの数字の意味を考えてみましょう。
<金利がわかる72の法則>
「72を金利の数字で割って出た答えが、預けた金額が倍になるまでの年数を表す」という法則。
例)金利が0.03%の場合、100万円を預けて、倍(200万円)になるのに何年かかるのか?
72 ÷ 0.03% = 2400(年)例)20年後までに今あるお金を倍にしたいときには、金利何パーセントで運用しないといけないのか?
72 ÷ 20 =3.6(%)
つまり、金利0.03%の現代では、あなたが生きているうちに預金が倍になることはないということです。
逆に、金利が3.6%なら20後に預金額が倍になります。
ただし、現在の日本の銀行の定期預金で、金利が3.6%を超えるものはありません。
~定期預金はリスクゼロではない~
定期預金は、元本保証という安全の代償として、金利が低く設定されています。
お金を効率よく増やしたい人には向かないのです。
また、銀行が破産・倒産する可能性もありますから、定期預金といえども元本割れリスクがゼロではありません。
「定期預金に預けるお金があるなら、違うお金の増やし方を選んだほうがトクだ」と銀行員は考えています。
「ボーナスは定期預金に」といううたい文句は、「お金の増やし方としては選ぶべきではない」というのが銀行員のホンネなのです。
◆個人投資家が株式投資でお金を増やすのは至難の業◆
お金を増やすための投資というと、まっさきに「株式投資」を思い浮かべる人も多いかもしれません。
しかし、個人投資家が株式投資でお金を増やすのは年々難しくなってきています。
~個人が株式投資でお金を増やすのが難しい理由~
個人が株でお金を増やすのが難しい理由があります。
それは巨大な金額を動かす機関投資家の存在と、人工知能によるシステムトレーディングの台頭です。
株式投資では、動かすお金が大きいほど有利です。
プロの機関投資家はいちどに数十億~数百億円というお金を動かします。
同じ舞台で、個人が戦って勝ち続けることはとても難しいのです。
また最近主流になってきた人工知能によるシステムトレーディングが、個人投資家の前にたちはだかります。
この人工知能は、将棋でもプロの棋士との対局して勝てるほど発達しています。
株式投資でも、豊富な情報量と素早い計算力をもち、常に相場をチェックして、1秒間に500回もの売り買いをすることが可能です。
それによって相場は一気に動きます。手動でその動きについていくのは不可能です。
このような状況の中、個人が別の仕事をしながら株でお金を増やすのは、至難の業です。ついずるずるとお金をつぎ込んでしまい、大損しやすいのも株式投資のリスクです。
株式投資を選ぶ銀行員は、今ではほとんどいません。
◆投資信託はお金を増やすための商品ではない?!◆
2014年に始まった「NISA(ニーサ)」(少額投資非課税制度)ご存じでしょうか。
ニーサとは、株や投資信託などの運用益や配当金を一定額非課税にする制度のことです。これを機に投資信託を始めた方も多いかもしれません。
ですが、銀行員に言わせれば投資信託は「お金を増やすどころか、減らすためにつくられた金融商品」なのです。
それは、投資信託には次の3つの手数料がかかるからです。
・販売手数料
購入時にかかる手数料。おおむね投資額の1~3%です。
・信託報酬
投資信託を保有している間に発生する「運用会社への手数料」です。おおむね0.5~2.0%です。
・信託財産留保額
投資信託を解約する時に発生する手数料で、基準価格の0.1%ていどが差し引かれることが多いようです。
<例)100万円の投資信託の場合>
・販売手数料(3%) 最初に3万円が差し引かれ、運用は97万円でスタート。
・信託報酬(1.6%) 1年後には約1.6万円が差し引かれる。→つまり、1年間に合計4.6%が差し引かれるため、この数字を上回る運用利回りでないと手数料分のマイナスを取り返せない。
投資信託は、運用が成功すれば、その利益は投資した側に分配されます。
ただし、そもそも投資信託は安定したマーケットを対象にしますから、大きな利益は期待しにくいのです。
投資信託は、リターンが少なく、手数料ばかりかかる金融商品といえます。
◆銀行員流のお金を増やす分散投資術とは◆
銀行員はリスクが大嫌いです。
お金の増やし方を考えるときにも、できるだけリスクを避ける投資方法を好みます。
必ずどの投資にもメリット、デメリットがありますので、ひとつの投資方法に集中することはなく分散投資をしています。
ただし分散投資といっても、たんに「投資先を分散させる」だけでは安全とは言えない時代になっています。
以前は株や国債を日本のもの、海外のものに分けて持っていれば、どれか一つが悪くても、他の好調な資産がその損失を補ってくれました。
ところが2008年に起こった「リーマン・ショック」の時には「世界同時株安」が起こり、すべてが、ドーンと下がってしまったのです。
最近はそれだけ金融マーケットが世界的に一体化してきているのです。
~銀行員がやっている分散投資とは~
では、現代社会にも通用する、銀行員がやっている分散投資法とはどんなものでしょうか。それは「銀行員式財産三分法」です。
「現金」「不動産」「オフショア投資」に資産を分散させる投資法です。
【現金】:手持ち資金すべて投資に向けるのではなく、一定額は現金で残しておきます。
投資のタイミングや不測の事態に対応出来るように、余力を残しておくのです。
【不動産】:不動産は、買うとすぐに安定収入を産める資産です。
不動産投資というと、医者や経営者などの「お金持ち」がやる投資というイメージがあるかもしれませんが、じつは、年収300万円代の20代のサラリーマンでもできる投資法です。
【オフショア投資】:オフショア投資とは、海外で運用されているファンド(オフショアファンド)に投資することです。
オフショア投資は、複利で回すことでお金が増えていく投資法ですので、効果が現れるまで時間がかかります。
この3つが一般的な分散投資とちがうポイントは、「時間の分散」が考えられている点です。どんな投資でも、いつが一番安いのか、高いのかを正確に見極めることは不可能です。
そこに「時間の分散」を取り入れることで、高値づかみリスク(高いときに買ってしまうリスク)を避けることができるのです。
この3つを組み合わせると、安定的に、長期間にわたり安定収入を築いていくことができます。
◆さいごに◆
いかがでしたか。
一口に「お金の増やし方」と言っても、いろいろな方法があることがお分かりいただけたのではないでしょうか。
ここでお伝えしたお金の増やし方すべてを一度に始めるのは難しいかもしれません。
まずは1つでも良いので、あなたにできるお金の増やし方から実践してみてください。
行動が変われば結果も出てきますので、自然に楽しくお金を増やしていくことができるはずです。
*この記事以外にもコラムをアップしています。その他コラムはインベスターズギルドのコラムサイトでご覧ください。http://investorsguild.jp/column/money-fuyashikata/
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